今回は、介護付き有料老人ホーム「BrandNew杉並高井戸」に行ってきました!
BrandNew杉並高井戸を徹底レポート!
こちらのホームは、京王井の頭線「富士見が丘駅」から徒歩12分、もしくは京王線「芦花公園駅」から徒歩12分と、両駅のちょうど中間位置にあります。閑静な住宅街の道路を進んでいくと、落ち着いた色合いの建物が見えてきました。
到着です。
入り口です。
中に入ります。振り返ってフロントを撮影。
1階のリビングです。1階は満室時で12名のご入居者が生活を送ります。とても広々と利用できますね。窓から見えるテラスには出ることも出来ますので、天気の良い日には外でお茶を飲みながらゆっくり過ごすのも気持ちよさそうです。
1階の奥(建物入って左手)には、菜園があります。今後はご入居者みなさんで収穫できる植物を植え、季節の植物を収穫するような企画も考えているとのことでした。雨が降っていたので外には出ませんでしたが、丁度いい広さの菜園です。災害時にはカマドになるベンチなども設置されています。
1階には2箇所の浴室があります。
自立の方向けの一般浴室と、寝た状態で入浴可能な機械浴室です。
機械浴室の浴槽の中を覗くと、排水溝が2個あります。排水の時間を短縮でき、スタッフさんの掃除の効率性も大きく上がりますので、ご入居者の入浴がより快適に行えます。細かいところにも、配慮がされています。
入浴は9時~19時の間で、週3回可能です。一般的に有料老人ホームでスタッフさんがいる入浴は「週2回で日中のみ」という所が多いのですが、このホームでは夕食後にも入浴することができますし、回数も多くなっています。なるべく自宅と変わらない生活リズムで入浴してほしいというホームの考えの下、実施されています。
2階に上がります。こちらは2階のリビングです。写真はリビングの左半分を写していますが、右半分も同じようにテーブルと椅子が配置されています。レクレーションなどもこちらのリビングで開催されます。
2階では満室時で22名のご入居者が生活されます。ホーム全体では満室時33名ですので、お一人お一人に目が行き届きやすい規模と言えるかもしれません。しかも職員の配置が基準値の2倍の手厚い体制です。ご入居者が自分らしい生活を送り続けられるように、介護サポートの充実を図っています。
居室の雰囲気
居室の様子です。ドアの横には表札があります。透明アクリルの2重構造になっているので、間に思い思いの品を挟み、オリジナルの表札にすることができます。
居室は、横幅が広く設計されています。横幅が狭いとベッドが縦置きに固定され、家具も決まったレイアウトになってしまいがちなのですが、このホームであればベッドが縦にも横にも置け、家具のレイアウトが自由に変えられます。
トイレは2方向が開く仕様です。正面のドアは固定することもできるので、身体状況に応じた使い方が可能です。また、後方からの介助もしやすいように、ドアが開くようになっているのも特徴です。その他、トイレ内に壁面収納もあるので、ここに介護用品などを収納してすっきりとした外観を保ち、快適にトイレを利用し続けることができます。
次はベッドです。ベッドのマットレスの下に、眠りスキャンという製品を設置しています。
ベッド上にいるかいないかということだけでなく、ベッド上で起きているか、寝転んでいるか、という状態が把握できます。PCやipadなどの端末で、全室のベッド状態をスタッフが見ることができます。呼吸数などもわかるため、夜間の個別対応のタイミングがよくわかる、安全性が向上するなど、様々な効果があります。
夜間のトイレ誘導は、効率性だけで考えれば、一斉に行うことでスタッフさんの負担は少なくなるのですが、ご入居者それぞれの睡眠リズムに対応するためにこのシステムを導入し、おひとりおひとり個別対応をしています。スタッフさんの労力は増えますが、ご入居者が質のよい睡眠を取ることができているとわかると、たとえ大変でもやり甲斐を感じることができ、それがモチベーションになる、という話が印象的でした。
居室の床や廊下の床など、生活区域の床材には、転倒事故予防・軽減のために特殊な素材が採用されています。見た目は木目調のフローリングなのですが、膝を着いてみると、硬さをあまり感じず、痛くありませんでした。しかし、やわらか過ぎることもないので、車椅子の利用にも負荷はかかりません。
ナースコールは、握っただけで鳴るものを採用しています。ご入居者の身体状況によっては、親指で押すタイプだと、なかなか押せない方もいます。そのような方でもすぐにナースコールできるように、握っただけで鳴るタイプにしています。その分、本当は呼ぶ必要がない時でもついナースコールを鳴らしてしまうケースも増えてしまいますので、スタッフさんの負担が増えてしまう面もあります。それでも、ご入居者の安全を最優先に考えた結果、このナースコールの採用に至ったとのこと。ご入居者の安全面に対する配慮の本気さが伝わってきます。
2階の浴室は、専用の車椅子に座った状態で入浴ができる機械浴室です。座面が薄いので、浴槽に深く浸かることができます。
2階には、洗濯室・汚物処理室もあります。
処理槽は、通常の規格より高くされています。これは、作業をするスタッフさんの腰をかがめたりする動作をなるべく少なくし、身体への負担を軽減するためです。働くスタッフさんへの配慮も細かくなされています。
この部屋には突き当たりにドアがあり、階段で1階へつながっています。居住エリアを通らずに処理が全て行えます。感染症の予防対策も万全です。
また、この部屋はドアがフットスイッチで開くようになっており、ドアの取っ手を介しての感染症も防げるように設計されています。
食堂の雰囲気
1階のリビングに戻り、昼食をいただきます。ご入居者の食事は、できるだけご自宅と変わらない生活リズムでとってほしいというホームの考えの下、一斉に食事開始という決まりはなく、食事時間に幅をもたせています。朝食時で90分、昼食・夕食時で120分あるので、自分の生活リズムに沿ったタイミングで食事ができますね。
この日は野菜と豚肉の冷しゃぶ・さつまいもの煮物というおかずで、とても美味しかったです。ご馳走様でした!
医療面では、東京都指定の認知症疾患医療センターである浴風会病院と連携しているので、認知症のご入居者に対して、訪問医師による指導のもとスタッフが適切なケアをすることができます。また、浴風会監修の認知症プログラムや予防プログラムが実施されます。
当病院は、ホームから徒歩5分ほどのところにあります。
見学した感想
ご入居者に「自宅で過ごすように、自分流のくつろいだ生活を送ってもらいたい」という当ホームの考え方が、食事や入浴など、生活シーンの随所で形として現れていたのが非常に記憶に残っています。
また、ご案内していただいたホーム長の安藤さんのお話も印象的でした。質の高い介護サービスをスタッフさん個人の無理な頑張りで実現するのではなく、職場環境を整えることで、持続的に提供できるようにと考えられていました。夜間の眠りのリズムを可視化できるシステムや、洗濯室での作業の負担軽減など、現場の視点を持っていないと気づかない重要な工夫が形になっていました。
安藤さんは現場経験が長くおありとのことで、だからこそ働く介護スタッフさんの目線で細かい点にも気づくことができるのだろうと、非常に納得しました。
システムで効率化したり、ツールで負担が軽減できるところは積極的に新しいものを取り入れ、その反面、非効率に見えてもご入居者の生活の質が高まるポイントでは労力を惜しまない、というメリハリのつけ方が、とても魅力的なホームでした!
資料請求・見学予約の際は介護のほんねまでお気軽にご相談ください
この記事の寄稿者
ゴイカのかいご編集部
日々、相談員として数多くのお客様のご相談を伺い、施設見学に同行しています。あらゆる施設を見て、職員とお話ししてきた私たちならではの視点で、老人ホーム探しに役立つ情報を発信していきます。